【高円寺 司法書士】相続相談サイト|中野司法書士事務所 > 相続ブログ > 家族信託で登記申請が必要になるケースとは

信託の仕組みを利用して財産を運用するとき、受託者の財産と信託財産が分別されていないといけません。そこで金銭については実務上、信託口口座を作るなどして別個に管理することになるのですが、不動産については登記制度がありますので信託に関わる登記を行うことになります。

これは家族を受託者とする「家族信託」においても同様ですので、どのような場面で登記が必要となるのかをチェックしていただき、適切な形で家族信託を続けられるようにしてください。

 

不動産を信託財産として家族信託を始めるとき

家族信託の仕組みを使って受託者に運用してもらえる財産にもいろいろあります。もし信託するのが土地や建物などの不動産であるなら、信託契約にてその運用方法を定めるだけでなく、登記申請も忘れずに行うようにしてください。

 

この場面で必要なのは「信託登記」と「所有権移転登記」です。

 

一般によく行われているのは所有権移転登記です。
こちらはマイホームの購入・売却、自宅の贈与、土地の相続など、所有者が変わるさまざまなシーンで行う登記です。所有権を持つ人物が変わったことを公示するために行われ、登記をしておくことで売買契約等の当事者ではない第三者に対しても「私が所有者です。」ということを主張しやすくなります。
家族信託でも所有者が委託者から受託者へと形式上移るため、この所有権移転登記を行うことになるのです。

 

一方の信託登記は、当該財産が信託されているという事実を公示するために行うものです。
信託法により登記して分別管理することが義務付けられており、当事者間の合意があってもこの手続きを省略することはできません。

家族信託の信託目録を変更するとき

所有権移転や信託の登記に附随し、「信託目録」が作成されます。

 

ここには委託者や受託者、受益者、そして信託条項に関する事項など信託の詳細が記載され、今後信託財産に係る登記を行うときはこの信託目録の情報を基準に適正であるかどうかが判断されるようになります。

 

そのため信託目録の登記事項に変更があった際には、その事実を反映させるために登記の手続きを行う必要があるのです。

 

 

 

 

 

 

《 信託目録の内容を変更する例 》

 

  • 委託者の変更
    ・・・委託者が亡くなった場合など。
  • 受託者の変更
    ・・・受託者が亡くなったり信託契約の定めに従って新たな受託者が就任したりした場合など。
  • 受益者の変更
    ・・・受益者が亡くなって相続が開始された場合、受益権を第三者に売却した場合など。
  • 信託条項の変更
    ・・・信託の目的、信託財産の管理方法、家族信託の終了事由、その他の条項(受託者の職務が終了する事由や信託の変更方法など)が「信託条項」欄に登記され、そのルールを当事者間で変えることになった場合。

 

家族信託を終了するとき

家族信託が終了するときにも登記を行います。

 

信託終了後は、信託財産を取得する帰属権利者へと所有権が移ったことを記録するため、そして信託登記を抹消するための手続きを行います。

 

家族信託が終了する事由としては、「委託者の死亡」や「当事者による合意」、そのほか「受託者が欠けたまま1年以上過ぎる」「信託財産に関して破産手続開始決定がなされた」などが挙げられます。何らかの事情により家族信託が終了し、信託財産に不動産を組み入れていたときは、登記の手続きも忘れずに行うようにしましょう。

信託した不動産を売却するとき

家族信託自体が終了していなくても、信託財産としていた土地や建物を売却する場合、当該物件に関する所有権が移転することになります。そのため一般的な不動産取引同様、所有権移転登記を行う必要があります。

 

そしてその物件は信託の対象から外れますので信託登記についても抹消する必要があります。

 

なお、所有権移転登記と信託登記は同時に行うことができます。実際に申請を行う際はミスが起こらないようにするためにも司法書士に相談することをおすすめします。

 

 

 

 

 

 

 

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